Planning

そのことを皮切りに、サンバルプリー・サリーの下調べをしていたら、ネットで織物の村周りツアーを宣伝している会社にぶつかり、それも読んでもっと研究していていつかいってみたいなどと思ったのである。いつかいってみたいというのは点在する織物の村のことである。クラフトマンたちの村がどのように運営されているか、一体どのように織っているか、織物を手に入れるということと同時に興味があった。

これが下調べをした地図である。

行く場所の名前は把握したものの、一体自分たちでこんにちは~と突然行ったら見せてくれるものだろうか?自力で回るなら、コルカタから、サンバルプールに行き、その後はタクシーで村を行ったりきたりする。エージェンシーを利用するなら、ブバネシュワールに行き、プライベイトカーのアレンジを行い、ブバネシュワールからサンバルプール一体の村をドライバーつきで回る。前者の方法は安く上がるかもしれない。だか時間はかかる。多分田舎に行けば英語では無理だろうから、かなり無駄な時間が流れる。後者の場合は高い。それとそんなに望んでいないエージェンシーが契約してる店とかホテルとかもだまくらされて連れて行かれるかもしれない。。けれども行きたいとこには多分<必ず>いける。


いつものように勘だけを頼りに自分たちの力で一つづつの町を回ろうかどうか最後まで迷ったが、今回は、お金を出しても気軽な方法にした。熱気と湿気でふらふらで歩くだけでも難儀だから。プライベイトドライバー付の冷房付車で、4-5日間かけて織物の町を訪ね歩く旅行をアレンジしに行った。アレンジ先はこの町で一番格式があるスウォスティの敷地にあるお高いエージェンシーだった。他にもエージェンシーは調べておいたが、暑くて頭が回らず、たまたまこのエージェンシーにコルカタから電話してしまったのだった。

電話は英語でよかった。英語は私たち夫婦の日常語だが、彼らとの会話は簡単ではけっしてなかった。インドは英語を小さい時から話す人はたくさんいる。けれどもやはりインド特有の昔の英語の単語をふんだんと混ぜ、発音はヒンディーとアクセントが似通っていた。だからその人たちと面と向かって話すならまだ良かったが音声だけがたよりの電話となるとまるで聞いた事のないような外国語のごときであった。だから私たちはわからなくてヒートしそうになると、旦那は私に変わり、私は旦那に受話器を押し付けた。この旅では3人ほどのインド人イングリッシュスピーカーと電話やり取りが続くが、彼らの発音は共通して、かなりわかりづらかった。もう一つ共通していえるのは彼らは物凄く我慢強く話した。しつこいというよりも我慢強い優しさで私たちを捨て鉢にしなかった。

インドで椅子が2つあるデスクでいかがわしそうな兄ちゃんたちが壊れかけたコンピューターの前で蠢いて働いているエージェンシーにしかいったことがない私達は、スウォスティ・エージェンシーは初めてのリッチな経験だった。スウォスティ・エージェンシーの建物がスウォスティホテルの脇に3棟並んでいて、中には冷房が効いていて、お茶のサービスまであった。こうなったら、何から何までコルカタ戻りの列車も予約を入れてもらって、最後はプリーまで車を飛ばしてもらって、500ユーロぐらいの旅となる。ドライバー、冷房車、ホテル、朝食、一日だけ昼食つき。私たちにしたら目玉が飛び出るほど高い決断だが、これで、ご安泰のパック旅行ができるわけだ。

エージェンシーが空くまで、リッチ体験でスウォスティ・ホテルで朝食を取った。http://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g297661-d547763-Reviews-Hotel_Swosti-Bhubaneswar_Orissa.html
これまたサービスが売りのホテルらしく、ドアマンからレセプションからすべての人が豊かな微笑で挨拶して、かしずく様にサービスしてくれる。ただし、奴隷のような言葉遣いではないところがいいのだ。2つ目のゆで卵を頼むと、サリー姿の綺麗なご婦人が殻も剥いたつるつる卵を持ってきたのでビックリしてしまった。日本だったらゆで卵は最初から剥いてあるだろうが、そういえば、ヨーロッパでもから付のままサービスすると思う。4人ほどのサーバーが背中の痒いところまでサービスする。このバイキングの朝食は高級夕食並みに高くタックスもついて600ルピー。2人で約10ユーロ。アンケートを書いてくれと頼まれたので、高得点を入れて、グルテンフリーのパンのサービスがあったらよかったのにと希望を入れた。昼もまた戻りケーキをいただいたが、久しぶりに美味しかった。久しぶりにグルテンありだが、腸は大丈夫のようだった。

午後から、5つの寺院をトクトクでまわる.あつかった。自分たちの力で回るのは後になってみれば楽しいが、やってる最中は苦行である。トクトクにぼられるし、交渉するには時間がかかりすぎで暑いし、寺院一つ一つからお布施を頼まれ、寺院の前には乞食さんたちがいて、やはりねだられる。。インドの経済は跳ね上がってるので、乞食さんたちは1ルピーなんかでは、納得してもらえなくなった。小さい単位でお金は飛んでいく。熱気と湿気でふらふら。判断するとか考えるという機能は脳の中から消え失せた。